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『現在のエロマンガの手引書』
自らの体験でいえばエロ漫画のお世話になったのはアダルトビデオの出現までだったが、それでもダーティー松本が好きで単行本は集めた。結婚して家庭を持つことでそれらの本はダンボールに入れて実家の押入れ深くしまわれてしまったが、最近たまたま書店で雑誌「LO」を立ち読みし、こんな世界があるのかと愕然とした。
町田ひらくの絵を表紙に使ったこの本は誘惑的で、読むと作者の博覧強記ぶりとエロマンガの現在の広がりと深さにびっくりさせられた。しかし町田のサイン会に集まるファンの半数が女性読者だとは世の中変わったもんだ。第一部のエロマンガ全史は後世への影響力から手塚治虫作品の分析から始まっている。医学部出身で医師でもあった手塚が性の微妙な問題を採り上げたのは当然な気もするが、生前のインタビューで鉄腕アトムの実写版を撮影したとき「アトムを女性にやらせたらエッチになっちゃって」と苦笑いしながら告白しているのを記憶しているが、本人も鉄腕アトムのエロチズムには気づいていたと思う。
1980年代前半頃まではついていけたがそれ以降は未知の世界で、90年代前半に宮崎勤の事件を伏線とする大弾圧事件があったとは知らなかった。その後に「萌え」の時代がやってきて今の隆盛期につながる。
第2部は欲望のカタチから7つに分類して作品を紹介しているが、現在の作品を紹介するにはそれだけ分野が広がり内容が深くなったということである。著者は意識的に難解に説明しているようだが、内容の把握はそれほど大事じゃない。ここに挙げられた著者と作品は代表的なものであるから、まず手にとって中身を見ることである。そういう意味ではこの本は現在のエロマンガの手引書であるともいえる。